こんにちは!
僕はCOBOLエンジニアからWEBエンジニアに転職しました。
この記事ではCOBOLエンジニアに特化した経験談をお伝えしていきます。
具体的には
・(金融系の)COBOLエンジニアで働いていた経験をどうアピールするか?
・プログラミングの経験がほぼゼロだけど、大丈夫なの?
・COBOLエンジニア(下請け企業)とWEBエンジニアのマインドの違い
(ご参考までに・・・)僕の転職活動はこんな感じでした。
応募 20
書類選考通過 8
1次面接 4(うち1社辞退)
2次面接(1社だけあり) 1
内定先 3
<前職企業>
事業内容 独立系SIer。メインはSESと受託。少しだけ自社サービスも。
案件 主に金融・保険業界の業務システム開発、言語はCOBOL、PL1。Javaやandroid案件も少しあり
従業員 500名程度
社員の平均年齢 40歳くらい
<転職先企業>
事業形態 受託開発中心。直請け案件が多い。少しだけ自社サービスも。
案件 主にスマホアプリ制作、WEBアプリ制作。
従業員 30名程度
社員の平均年齢 30歳くらい
<他、内定をいただいた企業①>
事業形態 自社サービス
サービス内容 スマホアプリ、WEBアプリ。
従業員 100名程度
社員の平均年齢 35歳くらい
<他、内定をいただいた企業②>
事業形態 受託開発中心。
案件 主にスマホアプリ制作、WEBアプリ制作。
従業員 10名程度
社員の平均年齢 35歳くらい
転職活動を振り返って、「COBOLエンジニアは将来不安...」「COBOLは転職しづらい」という意見もよく耳にしますが、そんなに感じませんでした。
この記事では主にCOBOLエンジニア→WEBエンジニアへの転職を考えている方に向けて書いていきたいと思います。
これまでの経験(参考)
今回は2ヶ月間の転職活動で得た
Contents
①面接官からの評価はWEBエンジニア>COBOLエンジニア>未経験エンジニアという印象
未経験のエンジニアよりは評価が高いけど、WEB開発の実務経験があるエンジニアよりは評価が低いを受けました。
面接官「君、エンジニアとしての基礎知識はあるけど、WEBエンジニアの実務経験はないよね」こんな感じでしょうか。
理由は面接官からの評価が大きく2パターンに分かれたからです。
パターン1:ポテンシャル採用に近いパターン
未経験エンジニアの採用と同じような扱いだと思います。
COBOLでの実務経験には触れられず、学習意欲を評価してもらいました。
SIer⇔WEB系の違い(開発プロセスやマインドなど)なのか、オブジェクト指向⇔手続き型の違い(プログラミング言語の特性など)なのか、理由は定かではなありません。。
パターン2:経験者採用に近いパターン
COBOLでの実務経験(3年)を評価されることも多くありました。
経験者として見られているかは面接時の質問で分かります。
「プロジェクトの規模は?」「担当していた開発フェーズは?」「あなたのチームでの役割は?」このような質問をされたら、経験者採用として見られていると考えて良いと思います。
「未経験WEBエンジニア」よりも、「システムエンジニア」として見てもらえた方が嬉しいですよね。
ある面接官から「エンジニアとして基本的な考え方は備わっているはずだから」と言ってもらえたりしました。
②金融系の厳しい品質管理やセキュリティに対する意識はアピールポイントになる
COBOLエンジニアの多くは金融系だと思いますので、金融系SEの強みについてもお伝えします。
これは面接官から言われて気づかされました。
「金融系はセキュリティに対する意識や品質管理が厳しいはずだから、そのあたりをアピールしたらいいのでは?」と言ってもらいました。
「網羅的なテストを実施し、高品質なプログラムを作れる」
「セキュリティ面(情報漏洩やインシデント事故など)を意識した開発ができる」
確かにWEB系は開発環境が整っていない場所が多いので、SIer(特に金融系)の整備された開発環境のノウハウが役に立つのかもしれません。
私がいた銀行系の開発現場ではセキュリティ面が厳しいところが多くありました。
僕のように前職のアピールポイントがなくて悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
【余談 転職先での話】
ですが、SIer出身の人は「ドキュメント作成や管理などが得意でしょ」と思われてました。
そのせいか、「業務改善コンサルの案件をやらない?」と言われたりもしました。
WEB系の中小やベンチャーなどでは開発周りの環境が整っていない事が多く、SIerの経験は開発周りの事に活かせるなあと感じることが多くありました。
例えば、社員がいつでもドキュメントを参照できるように管理方法を見直したり、Excelを用いて工数管理の資料を作成したりしました。(もちろんメインは開発ですが、前提として働きやすい職場づくりには貢献できると点も多いと思います)
③ 「コードを書かないエンジニア」はマネジメント経験をアピールすると評価される
僕はコードを書かないエンジニアでした。
オフショア開発が進済、COBOLエンジニアの中にはコードを書いていなかった方も多いかと思います。
僕がいた会社は1次請け企業でした。
ベンダー(IBMや富士通、日立など)から10人月で受注したとすると、
6人月分はパートナー会社に発注し、自社の社員4名+パートナー会社6名でチームを作って仕事をします。
そのため、必然的にパートナー会社の方に仕事をお願いする立場にありました。(僕はこのピラミッド構造が好きにはなれませんでしたが、、)
これをマネジメント経験として、転職時にはアピールポイントとして記載していました。
この事を履歴書に書くと、面接で何度も聞かれました。
面接官「あなたは自分より年上の方をマネジメントする事もあったかと思います。年上の方に指示を出したりする際に気をつけていたことはありますか?」
僕「人生の先輩として尊敬する気持ちを忘れずに接していました。具体的には...」
よく聞かれるので、毎回同じ事をリピートしていました。
④ コーディングテストの対策はした方がいい
これは特に独学でしかWEB系言語のプログラミング経験がない方にお伝えしたいです。
コーディングテスト全落ちした僕が失敗談を元にお話しします。
コーディングテストの対策は絶対やったほうがいいです。
僕の勉強方法が悪かったのかもしれませんが、参考書や学習動画、ブログを模写しただけではコーディングテストに受かりません。
初めからVSCodeやAtomなどのテキストエディタで補助入力機能を使っている方も注意したほうがいいかもしれません。
コーディングテストいくつかパターンがありますが、
共通するのは調べることは一切せず、設計書や要件を見ただけでコーディングするスキルが必要になります。
例えばこんな問題です。
入力された整数がグレゴリオ暦でうるう年であるか判定するプログラムを書いてください。
閏年判定の条件
1. 西暦が4で割り切れる年は閏年。
2. ただし、100で割り切れる年は閏年ではない。
3. ただし、400で割り切れる年は閏年。
https://paiza.jp/challenges/practice
参考:paiza転職
言語は選択できる場合とできない場合がありました。
複数言語を勉強していると、文法がごっちゃになることがありました。typescriptの型の定義ってどうするんだっけ?みたいな
基本的な文法は復習しておけばよかったなと反省してます。
⑤ SIerに比べて主体性がかなり重要視されている
転職活動を続けていく中で「主体性」というキーワードを100回以上聞いたと思います。
経験談からお話しします。
主体性が重要視されている理由は働き方の違いがあると思っています。
(WEBアプリや中規模以下のWEBサイト作成などの)WEB系の企業では少人数チームでの開発が多く、一人一人が当事者意識を持って仕事をしないとプロジェクトがうまく進みません。
誰か一人がサボっただけで、製品をリリースできないこともあるらしいです。
一方、大規模な金融系プロジェクトは数百人から構成されており、ピラミッド型の体制になっています。
完全トップダウンの体制のため、上から言われた事をこなしていけば合格点をもらえていました。
(もちろん主体性が全くないのはダメだとは思いますが。。。)
人数が多いため、一人抜けてしまっても、その人の仕事を5人くらいで分散すればなんとか回ってました。
そのため、面接では「自分から組織に働きかけた」経験を話すと評価が高くなるのではないでしょうか。
僕は面接で「周りから必要とされることがよくありました。」といった内容を話したところ、「主体性がない。受け身な人だね」と評価を受けました。
ただ、これについては伝え方次第で主体的な印象を与えることもできると思います。
⑥希望年収を下げれば、採用されやすくなるかも
希望年収はそれぞれ事情があると思いますが、一般的に希望年収を下げれば採用されやすくなると思います。
もし、なかなか採用されず、悩んでいるのでしたら、希望年収を下げることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
ちなみに僕は前職から年収が200万近くダウンしましたが、なんとか生活できています。
人間なんとかなるもんですね(笑)
ただ、年収はかなり下がりましたけど、生涯年収で考えれば必ずプラスになると思っています。
また、転職前に比べて幸福度は2倍になりました♪
【余談】COBOLは学びたくないプログラミング言語第○位だった!?
皆さん、COBOLは何位だと思いますか?
もしかしたら新聞やニュースで見たことあるかもしれません。
答えは第1位!
参考:日経クロステック
僕は転職してから知ったのですが、結構ショックでした。。
しかも、PL/l(PL/1)も第3位にランクインしていますし。
PL/lは金融系だとCOBOLと一緒に使われていました。(COBOLの前がPL/lだったとか)
ただ逆に考えれば、「COBOL」はライバルが少ないです。
・若い世代はCOBOLを学ぼうとしない
・COBOLから他の言語にスキルチェンジする人が増える
・ベテランエンジニアの定年退職
これらの理由から、若手のCOBOLエンジニアは需要が高いと言われているようです。
ポジショニング的な考えになってしまいますが、
「みんながPython勉強しているから、あえて人気がない(が、需要はある)COBOLを極める」ことでエンジニアとしての市場価値は高まるのではと思っています。